多賀神社は、弘前市東目屋地区に鎮座する歴史ある神社で、「津軽一代様」のひとつとして広く知られています。干支の「子(ねずみ)」を守り本尊とすることから、子年生まれの方をはじめ、多くの参拝者が無病息災や開運を願って訪れます。
多賀神社は、かつて「清水観音」と呼ばれていました。その名の由来は、1663年に京都の清水寺を模して本殿が建立されたことによるものです。神仏習合の時代には観音信仰の場として親しまれてきましたが、神仏分離により現在は多賀神社として祀られています。津軽三十三観音霊場の第2番札所にも数えられる、信仰の深い場所です。
神社の入り口に立つ鳥居付近には、子年の守り神らしく大きなねずみの絵馬が掲げられ、参拝者を迎えてくれます。鳥居をくぐると、立派な杉林に囲まれた山道が続き、静寂の中を進むことになります。途中には急勾配の石段が三段にわたって設けられており、参拝は少々体力を要しますが、その分、心身が清められるような感覚を味わえます。
石段を登り切った先に現れるのが、山の斜面に建てられた本殿です。高さは約10メートルほどあり、京都の「清水の舞台」を思わせる壮観な佇まいが特徴です。周囲には湧き水のせせらぎが響き、力強く根を張る樹木に囲まれた境内は、訪れる人に大きな癒やしとパワーを与えてくれます。
多賀神社は東目屋地区のシンボル的存在として、地域の人々に大切に守られてきました。毎年8月17日には清水大祭が開催され、多くの参拝者や地元の人々で賑わいます。自然と信仰、そして歴史が調和するこの神社は、津軽の文化を感じることのできる貴重な観光・参拝スポットです。