帯島は、青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩龍浜に位置する小さな島で、津軽半島の最北端・竜飛崎の先端部に浮かぶ歴史と伝説に彩られた名所です。
現在はコンクリート橋で陸続きとなっており、気軽に訪れることができますが、古くから語り継がれる源義経北行伝説の舞台の一つとして知られ、歴史と物語が深く結びついた観光スポットとなっています。
「義経北行伝説」によると、源義経は実の兄である源頼朝から命を狙われながらも追手を逃れ、蝦夷地(現在の北海道)を目指して北へと旅を続けたとされています。その途中で辿り着いたのが、外ヶ浜町三厩の地でした。義経はここから津軽海峡を越える決意を新たにし、旅立つ前に帯を締め直したと伝えられています。この行動が島名の由来となり、「帯島」と呼ばれるようになったといわれています。
帯島は、津軽国定公園に含まれる竜飛崎の先端部に位置し、周囲には津軽海峡の壮大な景色が広がります。天候に恵まれた日には、海の向こうに北海道・松前半島を望むことができ、果てしなく続く海と空が織りなす絶景は、訪れる人々を魅了します。津軽半島最北の地ならではの厳しさと美しさを、全身で感じられる場所です。
島内には、赤い祠が印象的な竜飛弁天宮が鎮座しています。小さな社ながらも、航海安全や縁結びなどを願う人々の信仰を集め、帯島の象徴的な存在となっています。義経伝説に思いを馳せながら参拝することで、津軽の歴史と人々の祈りをより身近に感じることができるでしょう。
周辺の竜飛崎一帯は、太宰治の紀行『津軽』にも登場するほか、石川さゆりの名曲「津軽海峡・冬景色」の歌詞で知られるなど、文学や音楽とも深い縁があります。帯島は、こうした文化的背景と義経伝説が重なり合う、津軽ならではの魅力を凝縮した場所といえるでしょう。
竜飛崎観光の際にはぜひ帯島にも足を運び、潮風を感じながら、義経が北を目指したその想いと、津軽の雄大な自然を静かに味わってみてはいかがでしょうか。