大粒で甘みが強く、豊かな香りと深いコク、ほっくりとした食感が特徴の、青森県の津軽地方を中心に代々農家で受け継がれる枝豆(大豆)の在来種。通常見る枝豆との最大の違いは、その名の通り、茎葉、葉などが茶褐色の剛毛に覆われている。青森の厳しい風土の下で代を重ねることで育まれた鞘に「毛」の生えた枝豆は、外観が悪く、旬が1カ月ほど遅いことから、市場用ではなく、味の良さから自家用・家庭用として長年親しまれ、農家で代々栽培され続けてきた。
毛豆のルーツには謎も多いが、今では濃厚にして繊細な風味で、津軽地方の秋の風物詩となっている。