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新巻鮭

(あらまき じゃけ)

『新巻鮭』なしに正月を迎えることはできないと言われた縁起物

東北や北海道の川で生まれ、オホーツク海をめぐり、そして産卵のために再度生まれた川へと戻ってくる鮭。美しい水で育ち、引き締まった身の鮭を、内臓をとって塩をすりこみ、水分をとったのが新巻鮭。仕上げに熟成させ、寒風に干します。昔は軒下に何本も新巻鮭がつるされる景色が冬に見られたそうです。 青森県ではかつて『新巻鮭』なしに、正月を迎えることはできなかったと言います。内陸の弘前ではお正月のお膳料理に供され、海に近い地域では12月31日の大晦日に食べる「年越し料理」と呼ばれる、やはりご馳走として新巻鮭が食卓を飾りました。 新巻鮭といえば、一尾を丸ごと食せるのも魅力のひとつ。生に近い状態で保存する身は、塩によりアミノ酸が増え、旨み成分が増しています。そのまま塩焼きにするもよし、バター焼きにするもよし。ステーキ、照り焼き、シチューなど、生では味わえない美味しさを楽しめます。氷頭と呼ばれる鼻柱は“なます”や“みぞれ和え”に、皮は酢の物やカリッと焼いて酒の肴に、ヒレは鍋の出しに、頭は“三平汁”になど、皮も骨も無駄なく食べられ、捨てるところがありません。さばくのに多少の苦労もともないますが、「自分で一匹おろす」という醍醐味も楽しみたいですね。

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新巻鮭
(あらまき じゃけ)

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