青森魚菜センター(古川市場)は、JR青森駅から徒歩約5分という便利な場所にある、青森市を代表する市場です。目の前には青森湾が広がり、港町ならではの新鮮な魚介類が集まるこの市場は、地元では親しみを込めて「古川市場」と呼ばれ、長年にわたり青森市民の食卓を支えてきました。
古川市場は、昭和40年代から「市民の台所」として賑わってきた歴史ある市場です。市場内には約30店舗が軒を連ね、鮮魚店、精肉店、惣菜店、漬物店などが所狭しと並びます。昭和の懐かしさを感じさせる雰囲気と、威勢のよい店主たちの声が行き交う空間は、歩いているだけでも活気と温もりを感じられます。
観光客にとっては、地元の日常に触れられる貴重な場所であり、青森の食文化を身近に体感できるスポットとして高い人気を誇っています。
青森魚菜センターを全国的に有名にしたのが、名物「のっけ丼」です。平成22年、東北新幹線新青森駅の開業をきっかけに、青森商工会議所の観光振興事業としてスタートしました。ユニークな仕組みと楽しさが話題となり、今では青森観光に欠かせない定番グルメとなっています。
のっけ丼の魅力は、「ちょっとずつ、いろいろ食べたい」という願いを叶えられる点にあります。新鮮な海鮮はもちろん、惣菜やお肉まで自由に組み合わせることができ、自分だけのオリジナル丼を作ることができます。
まずは市場内の案内所で「のっけ丼」用の食事券を購入します。食事券は具材と交換できるチケットで、どんな丼にするかを想像しながら選ぶ時間も楽しみのひとつです。
赤い看板が目印のご飯屋さんで、食事券を使って丼ぶりご飯と交換します。並盛は食事券1枚、大盛りは2枚が目安です。温かいご飯を受け取ったら、いよいよ市場巡りのスタートです。
館内3通りに並ぶ約30店舗の中から、お刺身、惣菜、お肉など、好きな具材を選んでチケットと引き換えます。店舗ごとに取り扱う食材や切り方が異なるため、見比べながら選ぶ楽しさがあります。精肉店では、お肉をその場で焼いてのせてくれることもあり、香ばしい香りが食欲をそそります。
具材をのせ終えたら、自分だけの「のっけ丼」が完成です。場内の休憩スペースで、出来立てを味わいましょう。なお、生ものを使用しているため丼の持ち帰りはできませんが、鮮魚は購入すれば持ち帰り用に対応してもらえます。
のっけ丼の楽しみは、季節ごとに変わる旬の食材に出会えることです。陸奥湾で獲れたホタテをはじめ、その日の朝に水揚げされた近海の魚介類が並びます。
春~夏には、アンコウ、本マス、陸奥湾ホタテ、ボタンエビ、ホヤなど。
夏~秋は、ウニ、岩牡蠣、マイカ、ノドグロなどが登場します。
秋~冬には、サンマ、生すじこ、マグロ、サバ。
冬~春には、ヤリイカ、ハタハタ、キンキ、真タラ、ブリ、カニなど、まさに青森の海の恵みが勢ぞろいします。
青森魚菜センターには、のっけ丼以外にも魅力的な名物が揃っています。
青森ならではのローカルグルメで、イカを使ったメンチカツです。午前中には揚げたてが並ぶことも多く、外はサクサク、中は旨みたっぷりの味わいが人気です。
地魚を炭火でじっくり焼き上げた焼き魚は、香ばしさと素材の旨みが際立つ一品です。
専門店ならではの多彩なお漬物も市場の名物で、お土産として持ち帰ることもできます。
早朝から営業している店舗も多く、朝風呂や早朝散歩のあとに立ち寄り、買い物と朝食を楽しむのもおすすめです。ねぶた祭期間やゴールデンウィークなどの繁忙期には、朝から多くの観光客で賑わい、青森で最も“ホット”な場所のひとつとなります。
青森魚菜センター(古川市場)は、青森の旬と人情を一度に味わえる場所。青森を訪れた際には、ぜひ足を運び、ここでしか体験できない「のっけ丼」と市場の活気を存分に楽しんでみてください。