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鶴の舞橋

(つる まいはし)

日本一長い木造の三連太鼓橋

鶴の舞橋は、青森県北津軽郡鶴田町に位置する日本を代表する木造橋であり、その美しい姿から全国的に注目を集めています。全長はおよそ300メートルに及び、日本一長い木造の三連太鼓橋として知られています。橋は「津軽富士見湖」と呼ばれる農業用ため池・廻堰大溜池に架けられており、背景には津軽富士とも称される岩木山の雄大な姿が広がります。

鶴が舞う姿

日本古来の建築技術を駆使し、樹齢150年以上の青森県産のヒバを使用して、1994年に開通。
全長が300メートルあり、アーチの中間2箇所には高床式の休憩所が設けられている。

名の由来は「鶴が舞うごとくに美しい」という意味が込められており、休憩所を鶴の胴体に見立てると、アーチ状の橋梁部が鶴が羽を左右に広げているようにも見える。

津軽富士見湖

岩木山(津軽富士)を水源とする自然流水の貯水池である人造湖。
1660年に津軽藩主により新田開墾の灌漑用水源として築造された。

名称は廻堰大溜池で、岩木山(津軽富士)の見晴らしが良いために、古くから津軽富士見湖の愛称で親しまれる。

周辺は鳥獣保護区に指定され白鳥やガン・カモ等渡り鳥の越冬地となっている。

歴史と完成までの歩み

鶴の舞橋は1991年に着工し、1994年7月8日に開通しました。国や県からの補助金を含め、総工費は約2億6000万円。青森県産の良質な「ひば」が使用され、職人の高度な木造建築技術によって造り上げられました。橋脚や親柱には樹齢150年以上のひば材が用いられ、親柱には直径60センチメートル、樹齢400年以上の貴重な木材が使用されているなど、その規模とこだわりは圧巻です。

設計の工夫とデザイン性

設計には「鶴が羽ばたく姿」をイメージする意匠が取り入れられており、湖面に優美なアーチを描き出しています。高欄の柱頭には鶴の装飾が施され、さらに橋に設置された110基の照明器具は、夜になるとホタルが飛び交うような光を演出し、幻想的な夜景を楽しませてくれます。

鶴の舞橋と津軽富士見湖

鶴の舞橋が架かる廻堰大溜池は、青森県最大の人造湖で、古くから「津軽富士見湖」として地元の人々に親しまれています。湖の向こうに広がる岩木山は季節ごとに表情を変え、湖面に映り込む姿は息を呑む美しさです。2010年には「ため池百選」に選ばれるなど、その景観と歴史的価値が高く評価されています。

伝説と物語

津軽富士見湖には、かつてこの地を治めていた城主と町娘にまつわる悲しい恋物語が伝わっています。湖畔に立つと、歴史や人々の思いが静かに息づいているように感じられることでしょう。

観光スポットとしての魅力

鶴の舞橋はその美しい姿からフォトジェニックな観光名所として人気を集めています。特に夕暮れ時、オレンジ色に染まる空と湖面、そして橋が織りなす光景は圧巻で、多くの写真愛好家が訪れる撮影スポットとなっています。また、女優・吉永小百合さんが出演するCMによって全国的に知られるようになり、遠方から訪れる観光客も増えました。

四季折々の風景

春には新緑、夏には清々しい青空、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季を通じて異なる魅力を放ちます。冬期には橋や遊歩道の除雪が行われ、雪化粧をまとった幻想的な姿も楽しめます。ただし、大荒れの天候時には安全のため通行止めとなる場合があります。

夜景とライトアップ

日没後、欄干に設けられたライトが点灯すると、橋全体が柔らかい光に包まれます。特に夏の夜には湖面に映る光のアーチが美しく、まるで蛍が舞うような幻想的な風景が広がります。ライトアップは午後9時まで楽しめるため、昼間だけでなく夜の観光もおすすめです。

パワースポットとしての鶴の舞橋

鶴の舞橋は「長い木の橋=長生きの橋」とも読めることから、長寿や開運のご利益があるとされています。さらに、湖畔にある「丹頂鶴自然公園」ではつがいの丹頂鶴が飼育されており、恋愛や縁結びのパワースポットとしても注目されています。岩木山が持つ心身清浄や開運のご利益も相まって、訪れる人々に特別な力を与えてくれるといわれています。

周辺観光と楽しみ方

鶴の舞橋を訪れる際には、併設された富士見湖パークでの散策やピクニックもおすすめです。湖畔を歩けば、岩木山と橋が織りなす絶景をさまざまな角度から楽しむことができます。また、丹頂鶴自然公園での観察体験は、家族連れやカップルに人気のアクティビティです。

まとめ

鶴の舞橋は、美しい自然、歴史、そして人々の思いが調和した青森県を代表する観光名所です。全長300メートルの日本一長い木造三連太鼓橋は、四季折々の絶景とともに訪れる人々を魅了し、長寿や開運を願うパワースポットとしても多くの人々から親しまれています。昼間の雄大な景観はもちろん、夕暮れや夜のライトアップも必見で、訪れるたびに新しい感動を与えてくれる場所といえるでしょう。

Information

名称
鶴の舞橋
(つる まいはし)
リンク
公式サイト
住所
青森県北津軽郡鶴田町鶴田町廻堰字大沢
電話番号
0173-26-5563
料金

無料

駐車場

無料

アクセス

JR陸奥鶴田駅より車で約15分

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