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津軽伝承工芸館

(つがる でんしょう こうげいかん)

津軽文化を見て・知って・体験できる複合施設

津軽伝承工芸館は、青森県黒石市にある、津軽地方の伝統工芸と暮らしの文化を総合的に紹介する観光施設です。 隣接する「津軽こけし館」とともに、津軽の豊かな歴史と職人技を後世に伝える拠点として親しまれています。 館内では、展示を見るだけでなく、実際に触れたり体験したりできる内容が充実しており、訪れる人々が津軽文化の奥深さにふれられる場所となっています。

伝統を映す建物と充実した館内施設

建物は国の重要文化財・高橋家住宅をモチーフにして建てられ、趣深い外観が来館者を迎えます。 館内には多目的ホール、エントランスホール、休憩コーナー、レストランなどが備わっており、ゆったりとした時間を過ごせる空間が整っています。 特に伝承ホールでは津軽三味線の定期公演が行われ、生演奏ならではの迫力と音色を体感できます。 津軽民謡の本場・黒石ならではの上質な演奏に触れられる貴重な機会です。

職人の技に触れる製作工房

館内には複数の匠の工房があり、それぞれが津軽の伝統技術を今に伝えています。 訪れる人は、職人の実演を見学しながら、伝統工芸が生まれる瞬間を間近で感じることができます。 「自然と人が長い年月をかけて作り上げた工芸」をテーマに、丁寧な手仕事が息づく工房巡りは人気の体験のひとつです。

主な工房の紹介

第1工房(つがるの食)

昔ながらの素朴な津軽の味を提供し、素材本来の美味しさを活かした加工品はお土産にも最適です。

第3工房(津軽塗)

漆を幾重にも重ねる「津軽塗」は「津軽のバカ塗り」と呼ばれるほど手間と時間をかけて作られる逸品です。 箸や椀、お盆などの美しい作品が並び、体験製作も楽しめます。

第4工房(工房あとむ)

オリジナルの姓名印や雅号印の制作、木工品の展示販売を行う工房で、不定期に弾き語りライブも行われています。

第5工房(みんなとツナガル実験室)

無料休憩所としても利用でき、作家の個展やワークショップが開かれる交流の場となっています。

第6工房(こみせ裂織)

裂織は古い布を裂き、横糸として織り込む昔ながらの織物。温かな風合いと手仕事の温もりが魅力です。

第7工房(こけし工房tsuN’agaru)

全国11系統、1,000体以上のこけしを販売する工房。こけしグッズも豊富で愛好家に人気のスポットです。

旅を癒す無料の足湯と食事処

館内中央の「こみせ広場」には、落合温泉から湯を引いた無料の足湯が設けられています。 大人から子どもまで利用でき、旅の疲れを癒やしながらゆっくりと休憩できます。
また、レストランでは津軽の郷土料理を味わうことができ、売店には職人の手仕事品や地域の特産品が並び、買い物も楽しめます。

隣接する「津軽こけし館」について

全国のこけし4,000本を展示する専門館

津軽こけし館は全国11系統のこけしや木地玩具、約4,000点を展示する日本でも有数のこけし専門施設です。 館内に入ると、高さ4.219メートルのジャンボこけしと巨大木地ダルマがお出迎えし、来場者の目を楽しませます。 こけし工人の実演見学や、絵付け体験も人気で、子どもから大人まで気軽に参加できます。

津軽系こけしの魅力

津軽系こけしは温湯温泉を中心に広まり、盛秀太郎翁による「温湯こけし」が代表的です。 アイヌ模様、ダルマ絵、ふくらんだ胸、すそ広がりなど独特の造形が特徴で、津軽藩の家紋「牡丹」を描いた作品もあります。 雪深い風土が生んだ素朴で美しい色彩は全国的にも高く評価されています。

見どころ・イベント

館内には純金・純銀のこけし(現在はレプリカ展示)や、棟方志功が絵付けした作品など貴重な展示があります。 毎年クリスマス時期には企画展「メリーこけしマス!」が開催され、季節ごとに異なる楽しみがあります。

アクセス

東北自動車道黒石ICから車で約10分、弘南バス「津軽伝承工芸館前」下車徒歩3分と、観光に便利な立地です。

まとめ

「津軽伝承工芸館」と「津軽こけし館」は、津軽の伝統文化を深く体験できる魅力あふれる観光スポットです。 工芸体験、職人の実演、足湯、郷土料理、そしてこけしの世界と、幅広い楽しみが詰まっており、 家族旅行、文化散策、観光ドライブにもぴったりの施設です。 津軽の魅力を心ゆくまで味わってみてください。

Information

名称
津軽伝承工芸館
(つがる でんしょう こうげいかん)

八甲田山(青森)

青森県