アップルパイの街を支える取り組み
弘前市では、「りんご色のまちHIROSAKI」をキャッチフレーズに掲げ、りんごを中心とした街づくりを進めています。その一環として、アップルパイを地域の名物として広く発信するため、コンテストの開催や名店マップの作成など、さまざまなプロジェクトが行われています。
特に人気なのが、(公社)弘前観光コンベンション協会が発行する「弘前アップルパイガイドマップ」です。観光コンシェルジュが実際に市内すべての店舗を訪れ、アップルパイを試食したうえで作成したもので、甘み・酸味・シナモンの強さ、パイ生地の特徴、イートイン情報など、選ぶ際に役立つ情報が満載です。マップを片手に、自分好みの味を探す「アップルパイ巡り」は、弘前観光の定番コースとなっています。
りんご公園で楽しむ“りんごの世界”
弘前市を訪れるなら、ぜひ立ち寄りたいのが「弘前市りんご公園」です。約5.2ヘクタールの広大な敷地には、なんと約80種類・2,300本ものりんごの木が植えられています。ここでは、季節に応じてりんごのもぎ取り体験ができるほか、シードル工房の見学や試飲、文化財住宅の公開など、観光・遊び・学びが一体となった施設として人気を集めています。
園内には、アップルパイガイドマップに掲載された店舗情報を検索できる電子パネルも設置されており、観光客が目的の店を探すのにも便利です。子どもから大人まで楽しめる「りんごのテーマパーク」として、家族連れにもおすすめのスポットです。
巨大アップルパイへの挑戦
弘前市では、りんごの街を全国にPRするために「巨大アップルパイ世界に挑戦する会」というユニークな取り組みも行われています。これは、ギネス世界記録に挑戦するイベントで、地元の人々が一丸となって「りんごのまち弘前」を世界に発信することを目的としています。
イベントでは、焼き上げるアップルパイの直径が数メートルにもおよぶこともあり、その迫力と香ばしい香りで多くの観光客を魅了します。市民の誇りと情熱が詰まったこの挑戦は、弘前のりんご文化の象徴ともいえるでしょう。
まとめ:りんごの街が生んだ“幸せの味”
弘前市のアップルパイは、単なるスイーツではなく、地域の歴史と誇り、そして人々の温かい想いが詰まった逸品です。季節ごとに変わるりんごの香りと味わい、職人たちの工夫が重なり合って生まれる豊かな風味は、訪れる人々を笑顔にしてくれます。弘前を訪れた際には、ぜひお気に入りの一品を見つけて、りんごの街ならではの味覚を堪能してみてください。