りんご史料館は、昭和6年に英国・イーストモーリング研究所の建築様式を参考に建てられた西洋風の特徴的な建物で、青森りんごの歴史や研究の歩みを知ることができる貴重な施設です。現在は一般公開され、文化・観光・学習の場として多くの方に親しまれています。
昭和43年に新庁舎が完成したことを受けて史料館として開館し、平成14年には老朽化のため大規模な改修が行われました。建設当初の姿を忠実に復元し、現在も往時の雰囲気を保ちながら公開されています。
館内ではりんご栽培の歴史、研究成果、品種の紹介など多岐にわたる展示が並び、青森りんごの魅力を深く知ることができます。文化や観光の拠点としても活用され、訪れる人に学びと発見を提供する施設となっています。
このゾーンでは青森りんごを築いた人々、りんご品種の紹介、新品種が誕生するまでの過程、さらにはりんご栽培の1年など、基礎から学べる展示が充実しています。
りんご試験場の概要や現在取り組んでいる研究課題を紹介し、病害虫・気象災害に関する情報も学べます。研究の歴史から最先端の取り組みまで、幅広い内容が展示されています。
りんご図書コーナー、りんごパソコン、不思議りんご園など、体験しながら楽しく学べるコーナーが揃っています。子どもから大人まで楽しめる内容です。
ここではりんごの流通、機能性と健康への効果、加工品の紹介など、生活に密着した視点からりんごの魅力を紹介します。
シアターでは「映像でみる青森りんご」を上映し、りんご栽培の一年や産地の努力を分かりやすく学ぶことができます。
明治44年、青森県農事試験場に植物病理係が設置されたことが、りんご研究の始まりでした。大正6年には苹果部が発足し、大正7年には黒石町(現・黒石市)の提供により試験地が設けられました。
その後、大正15年に園芸部へと改称され、昭和6年には青森県苹果試験場として独立しました。昭和25年に「青森県りんご試験場」と名称を変え、昭和43年には現在の庁舎が完成しました。
平成21年、県内の試験研究機関が統合され、地方独立行政法人青森県産業技術センター りんご研究所として新たにスタートしました。ここは日本唯一のりんご専門研究機関として、品種改良や栽培技術の研究などに重要な役割を果たしています。
旧庁舎は現在もりんご史料館として一般公開され、青森りんごの歴史を今に伝えています。